「FIAT-PANDA(フィアット:パンダ)」の塗装がはがれたホイールキャップをきれいにする
みなさんこんにちは。
「99工房」の商品を使って再生をスタートしました「FIAT-PANDA(フィアット:パンダ)」。劣化した塗装は完了。
次に着手したいのが、こちら。
“ホイールキャップ”です。ずっと気になっていた部分のひとつなのですが、かなりくたびれた感じです。ツヤがなく、塗装のはがれや、小キズも気になります。
ホイールキャップは駐車する際などに気づかないうちにキズをつけてしまっていることが多く、キズがついたホイールキャップを目にすることも珍しくありません。でも、樹脂製のホイールキャップは、見た目の症状ほど補修するのは難しくありません。基本は“キズの段差をならして塗装する”だけです。 段差をならすのも、パテを使用せず実施できる場合が多く、塗装も丸ごと1枚塗ってしまうため、はじめてでも意外にキレイにできてしまいます。
ということで早速ホイールキャップを再生していきます。ただ困ったことに、現在のホイールキャップはスチールホイールにはまった状態となっているだけなので簡単に外れるのですが、こちらの「FIAT-PANDA」のホイールキャップはナット(正しくはボルト)でスチールホイールと一緒に固定されているため、ボルトを一度全て外してしまう必要があります。せっかくの機会ですので、随分汚れていそうなスチールホイールを一緒に洗っておくため、タイヤ+ホイールを外すこととなりました。
まずは、全てのナットをある程度緩めます。その後、フロアジャッキで車高を上げ最終ボルトを全て抜きとってしまいます。
これでホイールキャップが外れました。
続いてタイヤも外してしまいます。
タイヤを外すとこんな感じです。
ご覧のように、マフラーはあまりに傷みがひどかったため、納車の際に交換していただいていたのできれいですが、ドラムブレーキは少し気になるサビが見つかりました。簡単にできる防錆処理を改めて別の記事でご紹介させていただきますので、ぜひお楽しみにしてください。
それでは、ホイールキャップの記事に戻ります。 ホイールキャップもスチールホイールもかなり汚れていますので、カーシャンプーでしっかり洗っておきます。
細かい部分やくぼんだ部分、裏側までしっかり洗います。同時にスチールホイールも表裏しっかり洗浄。洗浄後はしっかり乾燥させます。
ホイールキャップをきれいにしたことで分かったのですが、塗装の剥がれだけでなく小キズなども意外についていました。 でも安心してください。この程度のキズや塗装の剥がれは、全く問題ありません。
ここから、塗装前の下地処理を行います。 方法はとってもカンタンです。キズ付いた部分や塗装剥がれの部分は、『耐水サンドペーパーセット』で磨いて、ホイールキャップ表面に段差がなくなる状況を作ります。
今回はムラなくスピーディーに磨けるように、『耐水サンドペーパーセットS』を『サンドペーパー用研磨パッド』に巻いて磨いていきます。『サンドペーパー用研磨パッド』は、パテを仕上げる時や広い面を磨く際には、特に重宝するアイテムです。
まずは、600番の耐水サンドペーパーから使用スタートします。 注意して磨くのが、キズが付いた部分と劣化してガサガサになった塗装。 表面の仕上がりを指で確認しながらドンドン磨いていきましょう。
元のシルバーの塗装が落ちるため、ちょっと怖い色となりますが気にしないでどんどん磨いていきます。あと、ナット穴の中やデザインで穴の空いた部分もしっかりクリーニングします。
水で濡らした状態で手の指で撫でてみて、段差やざらざらが気にならなくなったら、1000番の耐水サンドペーパーに切り替えて、表面がなめらかになるよう仕上げます。600番で仕上げて塗装すると“ペーパー目”と呼ばれる、耐水サンドペーパーで磨いたキズ跡が目立ってしまうことがありますので、塗装前の下地は1000番で仕上げておきます。
全体の研磨もそうですが、ボルトの穴やデザインの穴の部分も蓄積した汚れの除去と、塗装が乗りやすくなるよう表面に細かいキズをつけるようにしておきます。この作業は一般的には“足つけ”と呼ばれています。
足つけ作業が完了したら、磨いた時の汚れや水分は完全にふき取って、補修の必需品『シリコンオフ』で脱脂処理を終えておきましょう。これで下地処理は完成です。
※他のホイールキャップやスチールホイールも同様に作業をしておきます。
ここからが塗装作業です。使用するのは、こちらの『ホイールカラー』です。
今回のように樹脂製のホイールキャップやアルミホイールにも下塗り塗装なしでスプレーすることができ、振動の大きな箇所にも強く密着し、剥がれにくいホイール専用のペイントです。色目はシルバーカラー、塗装後の最終仕上げ用のクリアーを用意しました。
塗装に際しては、ペイントの飛び散りに十分注意する必要がありますので、ホイールキャップ周辺を広くマスキングします。塗装は予想以上に広く飛びますので上下・左右ともに少し広すぎると感じるほどの広さでマスキングをしておきます。 あと、スプレーペイントは水平方面への塗装が苦手なので、なるべく立てかけるように置くとスプレーがしやすくなります。
それでは、早速スプレーしていきます。
上部から順にうすくスプレーし、塗り重ねながら塗装していくのが基本的な塗り方です。特にメタリックカラーは一度にべったり塗るとメタリックのムラが出やすくなりますので、メタリックがムラなく塗り拡げられるよう、塗る面から手のひら1つ分(約20センチ)程度の距離で、手を平行に少しゆっくり気味に動かすような意識で塗装します。
あせらないよう、塗装→乾燥 を繰り返しながら仕上げていきましょう。 また、今回のような入り組んだ形状のものを塗装する際は、ナット穴などの塗装が届きにくい部分を先に仕上げるようにしておくとよいです。
元のシルバーの塗装が残った部分も多かったので、意外に時間がかからず『ホイールカラー』のシルバー塗装が完了しました。
約10分乾燥させ、続いては仕上げとして『ホイールカラー』のクリアーを塗装していきます。
シルバーの塗装とは異なり、ツヤを出すことを意識しながら少ししっかり目にスプレーすると良いでしょう。とはいえ、一度に厚塗りするのではなく、こちらも塗装と乾燥を繰り返しながら、塗り重ねていくのがコツです。
三度塗りして完成したのが、こちらです。
光沢感のある仕上がりとなりました。 しっかり塗装すると塗装膜に溶剤分が残りますので、塗装を安定させるために丸一日程度乾燥させてから車に取り付けると良いでしょう。せっかくなので、このあと余った『ホイールカラー』でナットも塗装してみました。
ということで、1日乾燥後、ホイールキャップを取り付けます。ボルト止めの穴に合わせるようにして、
取り付けたカットがこちら。
ほぼ新品のようなキレイなシルバーのホイールキャップが本当に「FIAT:PANDA(フィアット:パンダ)」にはとても似合います。とても満足のいく仕上がりです。
キズのついたホイールキャップ、皆さまそのままにしていませんか? ぜひお試しくださいませ。
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初めてでもできる!キズの程度に応じて愛車のDIY補修にぜひチャレンジしてみてください。
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