初心者にもわかりやすい
車の傷の直し方・補修方法
HOW TO REPAIR
バンパーのガリキズ編
- この記事の目次
概要

今回はバンパーについたガリキズの補修について学んでいきましょう。

はい!お願いします!

じゃあ、このキズを直していきたいと思いますね。

サンドキューブ(下地処理)

このまま塗装補修するとキズの跡が目立ってしまうので、下地処理として、サンドペーパーでキズと塗装の段差をなくしていくんですが、今回は便利なものを用意しました。

便利なもの?何か使えるアイテムがあるんですか?

はい、こちらの『サンドキューブ』です。4面とも異なる番手のサンドペーパーがついており、取手付きの商品なのでムラなく研磨することができる、とても便利なアイテムです。


使う時の注意点はなにかありますか?

全ての面が耐水のサンドペーパーなので、必ず水をつけて研磨していきましょう。
耐水サンドペーパーは必ず水をつけて使う!


では、早速磨いていきましょう。まずは一番粗い目の240番からスタートです。

どんな風に研磨すると効果的ですか?

水をたっぷりつけたら、段差をならすようにキズより少し広い範囲を研磨します。ぐるぐるとではなく直線的に研磨していきましょう。
段差をならすように少し広めで直線的に!


少しずつ段差がなくなってきました!

ひとつ便利な機能をお教えしますね。『サンドキューブ』の角部分には水切りワイパーの機能を持たせているので、研磨した部分を上から撫でてみてください。

さっきよりも状態が見やすくなってる気がします!

これで見ながら作業を進めいていくといいと思います。


汚れてきたらまた水につけてまた研磨し直すという形でもう少しやっていきましょう。

こまめに確認するのが大切なんですね。

研磨した箇所の汚れがひどければ、濡れタオルなどで目に詰まった汚れを取りましょう。
汚れて目が詰まってきたら水で洗おう!


ある程度研磨できたら、キズ部分の段差がどうなっているか手で確認してみてください。いろんな方向に触ることでデコボコがあるかどうかが自分でもわかるかと思います。

なるほど!視覚だけじゃなく触覚でも確かめるんですね。
段差が残っていないか指で触って確認!


大体段差がなくなったかなと思います!

この240番での作業が一番大事になってくるので、キズ付近のザラザラを全部取っちゃうイメージでもう少し作業してみてください。

ある程度削れたらピンポイントで研磨するイメージですね。
240番はキズついた部分の塗装を全部はがすイメージで!


確認をお願いします!

いい感じだと思います。塗装を剥がすのに抵抗があるかもしれませんが、小さく直すのではなく傷の周り部分も含めてしっかり大胆に研磨するほうがよりキレイに直りますね。
キズ研磨は大胆にやったほうが上手くいく!


では続いて先ほどより細かい400番の面で研磨していきます。

この青色の面ですね。

240番でついた磨きキズを消すイメージで先ほどの範囲をさらに研磨していきます。今回も同じようにいろんな方向から手で撫でて、段差がないか確認しながら作業を進めていきます。


だいぶ研磨できたように思います!

いいですね。では続いてピンクの面の600番で研磨していきましょう。こちらもやり方は同じです。先ほどの範囲を研磨していきましょう。実は最後の仕上がりを決めるのはココだと言っても過言ではないので頑張りましょう。


段々とツルツルになってきました!

では800番で最終研磨をおこなっていきます。もう仕上げになりますので、今研磨した部分より、やや広く研磨していってください。

白くなった部分より少しだけ大きく研磨してみます!

そうですね、研磨する方向もなるべく一定で研磨してみてください。


ここまで来ると最初のような触り心地じゃなくなっていると思います。

もう全然段差が感じられないです。

この状態にしていると塗装した時にもキレイに面が出るようになりますので、とても大事な作業です。手を抜かずに作業するようにしましょう。

シリコンオフ(下地処理)

では次は塗装作業ですかね?

と、言いたいところですが最後の下地処理としてシリコンオフ、つまり脱脂作業をしてから塗装作業に移ります。使うのはこちらの 『シリコンオフ チビ缶』ですね。

使うとどんな効果があるんですか?

これは周辺の汚れであったり補修中についた手の脂だったり、そういったものも含めて全て除去します。汚れや油分を除去することで、その後の塗料の定着を高める効果を持たせるために使用します。
塗装の前には必ずシリコンオフで油分除去!


あまり狭い範囲をスプレーするんじゃなくて、キズよりグッと広くスプレーして、最後は柔らかいウエスで拭き取って終了です。ウエスで拭く時も磨く時と同様、一方向の向きに拭いていきましょう。

それには何か理由があるんですか?

このやり方ですると静電気が発生しにくくなります。拭き終わったら自然に乾燥するまで待っていよいよ塗装に移ります。
拭き取りは静電気防止のため一方向で!

エアータッチ(塗装)

それでは、最後の塗装をしていきたいと思います。

いよいよですね!

こちらの『エアータッチ』に車のカラーに応じた『タッチアップペン』を装着して塗装していきたいと思います。


装着方法はとても簡単なのでやっていきますね。まずは『タッチアップペン』を振っていきます。

カラカラ音がしますね。

音がしてから20~30回を目安にしっかりと振ってください!混ぜすぎはありませんので、安心して振ってください。


続いてキャップを開けます。『エアータッチ』に付属のクイックアダプターをクルクルと入れたら、あとは『タッチアップペン』を装着するだけです。

簡単ですね!


本番の塗装前に1度白の画用紙でどんなパターンで『エアータッチ』がスプレーされるかだけ確認してから本番の塗装に行ってみたいと思います。

事前に試しておくと安心できそうです。

では簡単にやってみますね。


このように『エアータッチ』は普通のスプレーと比べるとキリが細かくて、パターンが細く出るというのが特長です。小さいキズに対してもピンポイントで塗装できます。

1度試してみてもいいですか?

はい。大体紙から10〜15cmぐらい離すイメージで、動かす速さや距離感を試してもらえればと思います。

何かコツはありますか?

なるべく安定的に同じスピードで出すようにすると、塗りムラも少なくなり十分キズはキレイに消していけると思います。


うまいうまい。十分キレイに塗れているとおもいますよ。それでは本番塗装をしていきます。塗装を上手に仕上げる方法をお教えしますね。
まずはキズの部分を中心に『エアータッチ』で消していきます。どうしても1度では消えないので何度か塗り重ねて消していきますが、塗り重ねたら乾燥、塗り重ねたら乾燥、というイメージでじっくりと仕上げていきましょう。

塗装は慎重に進めるんですね!
焦らず乾燥させながら塗り重ねて仕上げていこう!


この白い輪の部分あたりから内側を見えなくするようなイメージで塗装してみてください。1度スプレーして、薄いようであればもう1度重ねるようにスプレーしてみましょう。


こんな感じでしょうか?

OK!これで1回乾燥させましょう。乾燥したらもう1度同じようにスプレーして再度乾燥させての繰り返しです。


1度目の塗装後の乾燥は終了しましたので、2回目塗り重ねていきましょう。要領はさっきと全く一緒です。今塗装した部分を塗るイメージでやってみてください。


こんな感じですか?

OK!こんな感じでもう1回乾燥させましょう。


それでは3回目の塗り重ねです、頑張ってやっていきましょう。

段々とコツが掴めてきた気がします!


とても上手く塗れていますね。OKです、ここで乾燥させましょう。


じゃあ4回目の塗り重ねやっていきましょう。また同じ範囲でスプレーしていきます。

吹き始めは毎回緊張しますね・・・

しっかりキズの部分も塗れているし上手です。では1回ここで乾燥させてもう1度塗り重ねましょう。


多分次で最後になるかと思います。塗っていきましょう。

最初と見た目が全然違いますね!

もうほぼ消えちゃったんじゃないかな。キズの部分が見えなくなっているので、これでキズ消しの塗装は終了になります。1度乾燥させたら最後の作業に移ります。


塗装跡の目立つ部分をより分からなくするために、ボカシ塗りという塗装を仕上げにおこなっていきます。方法としては、先ほどの傷を消す時の塗装より少し距離を離してやや広めに2回ほどスプレーしていけば大丈夫かと思います。

どのくらい離すと上手くできますか?

だいたい手の平一つ分より少し近いくらいが目安ですかね。
手の平より短いくらいの距離で少し広い範囲にスプレー!


では先ほど塗った範囲より広めにして塗っていきましょう。塗料をスプレーした時よりも少しゆっくり目に丁寧にかけてみてください。

塗装部分より広めに、ゆっくり吹きかけるですね。やってみます。

元々の塗装部分と補修した部分の境界が徐々に消えてきましたね、だいたいこんな感じでいいかと思います。

だいぶ目立たなくなりました!

エアータッチ専用仕上げスプレー

ではいよいよ最後の工程です。『エアータッチ専用仕上げスプレー』を使っていきます。

仕上げ専用のスプレーがあるんですね。

はい、それがこちらです。


今のままだと色は合っているけどツヤが消えてしまっています。これは塗料が平面につかずダマの状態だからですね。

この『エアータッチ専用仕上げスプレー』を使えばそのツヤが出るんですか?

そうです。ツヤが消えた部分に向けてこの『エアータッチ専用仕上げスプレー』をしっかりと塗装していくイメージですね。じっくり効いてくるので垂れないかなぁと様子を見ながら追加で塗り重ねていって少しツヤが出てきたら止めるという風な仕上げ方ですので、1度やってみてください。
垂れないか様子を見ながらスプレー!


今の塗装が乾いてからスプレーするんですよね?

いえ!今回はカラー塗装が乾く前にスプレーをしていきます。
カラー塗装が乾く前にスプレー!


まずはよく振ってからツヤのない部分にめがけて少し広めにスプレーしてみましょう。足りないなと思う場合はプラスで吹きかけていきます。


段々とツヤが出てきました!

いい感じになってきているかと思います。もう少し広めにスプレーしてみましょうか。

まとめ

めっちゃキレイになりましたね。最初と全然違います。あとはもう乾燥させて終わりなので、雨などで濡れないようにだけ気をつけましょう。

はい!ありがとうございました!

- この補修に必要な商品
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- サンドキューブ
- シリコンオフ チビ缶
- エアータッチ
- タッチアップペン
- エアータッチ専用仕上げスプレー